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外国人実習生のニュース

外国人実習生に関するニュースを中心にまとめています

ベトナムから農業実習生…受け入れ本格化

 県がベトナムとの間で締結した覚書などに基づく、ベトナム人農業技能実習生の受け入れが本格的に始まった。JA県中央会が設立した受け入れ先の「協同組合エコ・リード」は、今後3年間で約300人を希望農家に配属する計画。農業技術を伝え、人手不足に悩む農家の労働力確保にもつなげたい考えだ。
 第1団として、20~30歳の男女19人が2月に来日。同国の国営企業「SONA」からエコ・リードを介して3月24日に結城、つくば、坂東3市の野菜農家9軒に配属され、3年間にわたり実習を行う。
 県は昨年3月、農業分野に大きな関心を持つ同国のチュオン・タン・サン国家主席が来県した際、県による技術者の育成支援や、技能実習生の受け入れ推進などが盛り込まれた覚書を締結。これを受け、JA県中央会は同5月、同国と農業技能実習生の受け入れに関する協定書を取り交わした。
 外国人技能実習制度は、発展途上国の外国人を受け入れ、日本で働きながら技術を学んでもらう制度。安価な労働力を確保できることから、農業や製造業などの人手不足を補ってきた。
 茨城労働局によると、昨年10月末時点で、県内で「技能実習」の在留資格を持つ外国人労働者は7222人おり、このうち農業分野での受け入れが半分ほどとみられている。国籍別では、中国人が全体の6割と圧倒的に多いが、代わる人材として近年期待されているのが、まじめで親日的と言われるベトナム人だ。
 結城市の農家に配属されたグェン・ヴァン・トさん(23)は「農業全体の経験を積んでベトナムの発展のために尽くしたい」と抱負を語った。
 JA県中央会によると、エコ・リードでは今年8月までに最大で83人を受け入れ、将来的には畜産農家への派遣なども検討する。また、県からの補助を受けて今年度、ベトナム語版と日本語版の「農業技術読本」を各400部作成する予定だ。
 受け入れ農家との対面式が行われた先月24日には、SONAのダン・フイ・ホン社長兼会長と実習生らがJA県中央会と県庁を訪問。県庁では橋本知事が、「皆さんはベトナムと茨城の交流を深める一番先を走っているランナー。3年間が実りあるものになることを期待します」と激励した。
 一方で、関係者には不安もある。実習生の失踪が後を絶たないためだ。2013年には、県内で293人が失踪。そのうち中国人が167人を占めたが、ベトナム人も58人いた。
 JA県中央会の加倉井豊邦会長は24日に行われた歓迎会で、「皆さん方は国の威信を背負っていると自覚してほしい。黙っていなくなればこれから来る人に迷惑をかける。もし不満があれば早く言ってほしい」と呼び掛けた。

ベトナムから農業実習生…受け入れ本格化 : 地域 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE